電力・燃料について

石炭火力・LNG液化天然ガス発電
日本では石炭や化石燃料を使用した火力発電の割合が7割弱あります。
その中でも多くを占めているのが、石炭火力とLNG液化天然ガス火力発電です。
2022年の電源構成比は石炭火力が27%強、LNGが約3割を占めています。
燃料としては水素と燃料アンモニアが将来有望視されています。
日本のJERAなどは石炭火力にアンモニアを混焼する試みが始まっています。
ただ、燃料としてのアンモニアは生産量が現時点では限られるため、
混焼からアンモニア専焼に向かうことは難しい現実課題もあるようです。
また、燃料アンモニアを燃焼させた際に発生する窒素酸化物の除去が欠かせないと言われています。

再生可能エネルギー由来の水素と燃料アンモニアの製造コストの削減や量産は脱炭素化に向けた大きな課題の一つではないかと考えられます。
日本においての再生可能エネルギーの発電割合は2022年で20.5%であるといいます。
電力は需給バランスを乱すと停電させてしまう可能性があります。
そのため、地域の電力会社によっては出力抑制、出力調整を行う必要性が生じる場合があるといいます。
基本的には太陽光発電でできた電力を最大限有効活用ができればよいとは考えられます。
現実問題としては電力需要に対して電力供給が大きくなりすぎると電気の供給トラブルを起こす可能性が高くなる問題があります。
時間帯や天候・気候によって発電量が変動する太陽光発電は運営面で工夫が必要とされています。

海外では蓄電池の設備への投資・設置を進める地域もあります。
蓄電池配備や再生可能エネルギーへの本格的な移行に至るにはコスト面の問題が一番大きいようです。
それでも気候変動・温暖化阻止・脱炭素化の目標を達成させるために欧米の地域やオーストラリアなどでは投資・設置が進んでいくと考えられます。
日本は化石燃料資源も乏しい陸地面積も少ない島国です。
また周辺の海域も水深の深い海域が多く、風力発電を普及させるにも浮体式など実現させるには技術的な課題も多いようです。

合成燃料
合成燃料は二酸化炭素と水素を合成してできる複数の炭化水素化合物の集合体です。
この合成燃料の中でも再生可能エネルギー由来の水素で生成した合成燃料のことを「e-fuel」と呼びます。
EUでこのe-fuelの自動車への合成燃料での使用が認められました。
自動車においてもこのe-fuelを使う仕様の自動車はEUで生産販売が認められることになり注目を集めています。