生産が膨張していく車載電池の有効活用にも期待

トヨタ自動車は2023年2月、佐藤恒治氏を社長とする新人事を発表しました。
会見で佐藤氏はEVファーストで取り組む旨の話をしています。
EVのことをトヨタではバッテリーEVと呼びます。
充放電ができる蓄電池、いわゆる蓄電池(二次電池)で走行するEV電気自動車のことをそう言います。
現在主流となっている車載用電池はリチウムイオン電池です。
今後バッテリーEVの量産化によって車載電池の必要になる製造量は増大していくと考えられます。

今後は電池を賢く利活用できたら良い
日本ではバッテリーEV向けの電池の製造が増大することを契機として、
使用済み車載電池から希少金属レアメタル、リチウムやコバルトなどを抽出して再利用する技術開発を行う企業があるようです。
リチウムやコバルトなどの希少金属は採掘可能な地域が限られています。
現段階のバッテリーEV製造に欠かせない希少金属は価格が高騰しています。
希少金属を使用済み車載電池から原料として再利用可能にしていくことは有意義であると筆者も感じます。

自宅の暮らしで蓄電池を活用も
以前の記事で取り上げたV2H、Vehicle to Home乗り物から住宅へ、V2G、Vehicle to Grid乗り物から送電網へ等の、
最近の話題の電気自動車の電池を有効活用しようとする新しい試みも注目です。
また住宅に蓄電池、蓄電システム、充電・放電機能を備えさせる販売事業もスタートしています。
太陽光発電システムと自宅の蓄電池とバッテリーEV電池の充放電システムの活用は、
顧客に直接再生可能エネルギーを届けることを実現可能にしていく手法の1つであると考えられます。

2023年2月中旬執筆現在、経済・景気は2022年後半から減速傾向と各所で報じられています。
それでもデータセンターを設置している大手ITテック企業は、
データセンターの運営電力構成をすべて再生可能エネルギー化していく計画が判明してきています。
日本の伊藤忠商事や三菱商事など大手総合商社が米アマゾンやメタ(旧フェイスブック)の施設の電源の再生可能エネルギー化に具体的に着手しています。
これらの事業は太陽光や風力発電のようです。
化石燃料や天然ガス価格の高騰が続いているこの頃、脱炭素化、再生可能エネルギーの導入を進める契機であるとの識者の方の声もあるようです。