水素燃料電池車について

(画像、水素ステーション)

2022年6月上旬、トヨタ自動車の水素燃料電池車MIRAIに乗ることができました。
MIRAIは充填するのが水素となります。
操作感は普通の自動車(AT車)と変わらない感じがします。
逆に操作感が普通の乗用車と変わらないようにすることで運転者に不安を与えないように創意工夫されている感じがします。
MIRAIは水素と酸素を反応させて電気をつくり燃料電池で走る自動車です。
燃料電池で走る電気自動車とも言えます。
水素を燃料として電気で走るいわゆるFCV(燃料電池車)はクルマの全方位戦略には欠かせない存在かもしれません。
商用車としても今後水素燃料電池車の量産化・普及が望まれます。

MIRAIに乗ってみてわかったことは走行中に水素で酸素を取り込んで発電すると水が溜まり、
停車時に運転席のH2Oのボタンを押して定期的に水(H2O)を排出しなければいけないことです。
排出するのは水なので環境を汚すことはなく、時間がたてば自然に乾きます。
乗用車において水素燃料電池車を販売するメーカーはまだ少ないです。
今後燃料としての水素は脱炭素化に向けて注目され低価格化・量産化を目標とした生産が加速していくのではないかと見られます。
火力発電で多くの電気を賄う国や地域では水素を使って走る水素燃料電池車の普及は環境に対して優しいと考えられます。
ただ今の所水素燃料電池車は価格が高く、まだまだ高級車種であることは間違いないといえます。

使われる電気が何由来であるか、使われる水素が何由来であるかは今後環境の視点で重要視されていくと考えられます。
日本では原発の再稼働が地元の認可が得られず遅れていたり、火力発電に頼ろうとしているものの、
天然ガスは価格が高騰し、石炭は地球温暖化阻止のために利用に逆風が吹いています。
今年の夏や来年の冬頃に日本国内では電力需給の逼迫が予測されているといいます。
経済産業省は節電、省エネを呼びかけています。

インフラの需要が電気ばかりに傾くよりは水素の存在もあったほうが、
社会もメーカーもエネルギーの賢い消費に向かっていくのかもしれないと筆者は考えます。
石油、天然ガスの価格高騰が続く直近の状況では水素燃料電池車の科学的な価値がより際立って感じられるような気がします。