日本国内での半導体開発

車載向けSoC、システム・オン・チップと呼ばれる、
車載半導体の開発新組織が自動車製造大手トヨタ・日産・ホンダ・マツダ・スバルと、
半導体メーカーのルネサスエレクトロニクスなどで立ち上げられることが2023年12月に報じられました。
自動車の電動化によってあらゆる車載半導体の開発が加速していく可能性があると考えられます。
一概に半導体といっても様々な製品があります。
電気自動車の走行、駆動等に最適な車載半導体を開発していくという機運は日本の製造・ものづくりにとっては朗報であると考えられます。

日本国内では北海道千歳市を開発・製造拠点とする2nmプロセスの先端半導体の開発・量産を目指すラピダスという新しい会社が動き出しています。
他にも熊本でTSMCがまずは非先端品の半導体製造工場を今年中に稼働する予定となっています。

半導体はあらゆる製品の頭脳の役割も果たす産業で貴重な製品です。
トヨタ自動車などは米国向けなど2023年中にスケジュール上の車載電池の製造の規模を確保した模様です。
日本政府も経済安全保障上の重要物資として蓄電池や先端半導体等を挙げています。
自動車の将来については、今後買い切りの新車販売のスタイルから、
先端半導体の設計・製造と車載OSなどを絡めたサブスクリプション制を導入した新車販売・その後のプログラム更新サービス体制などへ、
今後の電気自動車をメインとする電動車の開発状況次第では変わっていく可能性があります。

ラピダスなどは再び米IBMや欧州の半導体研究機関などからの協力体制もあって日本国内で先端半導体の製造に挑戦する機運が高まっているようです。
実際に量産・普及・供給にまで至ることができるかは慎重に見ていく必要があると考えられます。
世界最先端の微細化・高機能化で凌ぎをけずる大手半導体製造メーカーまではいかないまでも、
素直に電気自動車に適した半導体を開発・研究する、
様々な半導体製品の設計をするメーカーに適した先端半導体を生産していくことは重要なことであると考えられます。