新車販売のトレンド・現状について

中国、東南アジアで存在感を増す中華EV
2024年3月、タイでバンコク国際モーターショー2024が開催されました。
際立ったのはBYDなど中華EVの出展です。
BYDのEVはEVの中では価格も手頃でEVの世界販売でより先行しているのではとの見方も強いです。
一方、日本の大手クルマメーカーは現地で人気のあるピックアップトラックやSUVなどの製品を発表しました。
日本のクルマメーカーはそれぞれ各国・地域の電力供給を念頭に慎重にクルマの販売を展開しようとしているのではないかとも考えられます。
ただ、現在のところ、いずれにせよ将来的にはバッテリーEVが主流化していくとの見立ては有識者の中でも変わらないとのことです。

中華EVメーカーは電気自動車の量産化をいち早く実現しています。
ただ、逆に中華EVが生産過剰になるとEVの新車価格に一波乱が起こるのではとの懸念の声もあるようです。
2024年3月、日産、ホンダはそれぞれ中国国内向けの中国の新車生産を、
日産は3割ほど、ホンダは2割ほど縮小していく計画にしたことを表明しています。
中国での日本のクルマメーカー系企業の新車の販売が減速している現実が背景にあるものと考えられます。
それでも日本のクルマメーカーも海外・日本市場でバッテリーEV量産化を2020年代後半から加速させていこうという戦略のようです。

EV普及が欧州、米国などで減速
欧州や米国でEVの普及が減速しているといいます。
日本国内では、テスラなどのEVはリセール(再販)価格が下落しているようです。
日本の自動車リース企業もリセール価格の状況を鑑みてテスラのEV購入を控えるなど対応に追われているといいます。

2024年3月27日ニューヨーク国際自動車ショーが開かれました。
この自動車見本市ではガソリンエンジン仕様車やハイブリッド仕様車の展示も日韓の自動車メーカーが行っています。
欧州や米国ではリセール価格の低い現状のEVを買い控えしているユーザーもいるようです。
またハイブリッド車やプラグインハイブリッド車を新規で購入するユーザーもいるようです。
ハイブリッド仕様車が見直されているのは日本のクルマメーカーとしては追い風です。
ただ、EV販売・量産で日本のメーカーが遅れをとるかたちとなってはいかないか筆者も心配です。