新しい燃料での試み
水素で走るクルマをめぐる工夫
水素エンジンで走る仕様のクルマをレースで走らせたトヨタ自動車。
水素は次世代の燃料として期待されています。
トヨタ自動車の水素エンジン車はまず静岡の5月の富士スピードウェイで初めて走行。
8月には三重県鈴鹿サーキットで出力をさらに改善をして走行しました。
アンモニアを燃料として動く船舶
2021年9月執筆現在、日本国内の造船メーカーがアンモニアを燃料として推進する船舶を開発することが報じられました。
アンモニアの化学式はNH3です。
水素とともに水素系燃料としてアンモニアは注目されてきています。
「水素をそのままの状態で保存するよりもアンモニアのほうが沸点、蒸気圧を下げ簡単に液化が可能となるため、
水素貯蔵の1つとして研究されてきています。」
(「」アンモニア Wikipediaより引用)
トヨタ自動車は2022年の水素エンジン車の耐久レースに使用する水素を川崎重工、岩谷産業、Jパワーによる連合組織から調達することを検討しています。
これはオーストラリアから調達する水素です。
脱炭素化は国際的な目標であり、日本も2050年までに地球温暖化ガス排出実質ゼロの達成を目指します。
それでもトヨタ自動車の豊田章男社長はすべてのクルマを電気自動車化するという極論を払拭しようと意見・意思を表明しています。
一方でホンダは将来、すべての新車を水素燃料電池車・電気自動車化する方針を表明しました。
そしてホンダは従来のエンジン事業の従業員の中から燃料電池車・EV化の改革のために早期退職を募りました。
なんと2000人超の応募があったといいます。
エンジニアにとってもそれだけエンジン車から電気自動車化・燃料電池車化への転換は大きな変革であるということを筆者は感じました。
環境対応を求める声は欧州を中心に広がっています。
単に良いクルマを生み出すだけではなく、地球環境にやさしい新しいクルマが求められてくるのかもしれません。
開発に待ったはありません。
創意工夫をしてこの変革期に生き残っていく必要がメーカーにはあります。