原材料高の中でのトヨタの最高益
トヨタ自動車の2022年3月期の連結営業利益が国内企業の過去最高を更新したと報じられました。
原材料の高騰が続く世界の情勢の中でトヨタの原価低減の底力が示されるかたちになりました。
車台などの設計共通化のいわゆるトヨタ・ニュー・グローバル・アーキテクチャTNGAの効果が如実に表れているといいます。
トヨタ自動車がクルマ(四輪車)を製造する上でできうる限りの努力を積み重ねてきたことは、
今後主力の生産をバッテリーEVにシフトしていくとしても価値があるのではないかと考えます。
EV化に向けての余力を生む準備だったのかもしれないと考えるくらいに絶妙なタイミングで努力が結果を出していると感じられます。
ただ、自動車のものづくりはEV化が進むと見られています。
動力源が、内燃機関から電池(電気)に置き換わろうとしていくとみられます。
EV電気自動車の発売がスタートを切っている中ではありますので、トヨタが好業績であったとしても油断はできないとも考えられます。
ただ業績を研究開発費に振り向けられることができれば、今後のチャレンジに持続可能性が出てくるとも考えられます。
電池性能について
電池性能については、今後EV製品の差別化が進むとも言われています。
高出力でより急速充電可能になる電池を搭載した高級EVが人気が出る可能性もあるといいます。
急速充電の主目的となる電池の開発では日本のクルマメーカーも後手に回っているとも言われていて、やはりEVの開発競争は厳しいものになっていく可能性があります。
日本ではEVの売れ行きはまだ今のところ限定的ではあります。
EVを購入してみて使い勝手や総合的な環境も見て手放すユーザーもいることで中古車市場にもEV仕様車が出ているのではないかとも考えられます。
現段階で買い切りで売り出すEVが不利になることを読んで、
リースやサブスクリプション制で売るかたちをトヨタが慎重に選択していることは総合的に見るという視点では賢いかもしれないと筆者は考えます。
電池性能で相当な後手を踏むことがなければ、従来のクルマのものづくりのチカラを発揮しつつ専門的なクルマのEV製品化が日本のクルマメーカーでも軌道に乗っていくのではないかと考えられます。