半導体関連近況と半導体や通信インフラの省エネについて
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2023年11月、半導体メモリー製造事業の米ウェスタンデジタルとキオクシアの統合ならず
米ウェスタンデジタルとキオクシアのNAND型フラッシュメモリ事業の統合に向けた交渉は打ち切られました。
キオクシア(旧東芝メモリ)へ間接出資していたSKハイニックスが統合を認めなかったようです。
2023年の半導体市況は厳しい状況が続いています。
シリコンサイクルと呼ばれる半導体の好況と不況を繰り返す流れの影響がメーカーの懸念材料となっています。
先端半導体の超微細化と低消費電力かつ高機能化へ向けた開発・製造の進展は現在も続いています。
設備投資や生産能力の体力勝負にもなってきているようです。
AI、生成AI技術の台頭で、これからの先端半導体の開発トレンドがまた方向性が新しくなっていく可能性があります。
米国のITテック大手や半導体関連の製造メーカーもAIの商機を機敏に感じ取っていち早く開発に動いています。
AI活用は端末側の仕様にAI活用機能を備えさせる手法と、
サーバー・データセンターなどネット・クラウドで提供するAIサービスを提供するサーバー側の設備投資・機能増強の手法の双方が今後発展していくと考えられます。
低消費電力かつ高機能化への取り組みは、サーバーやデータセンター、様々なデバイス搭載製品などに反映されていけば、省エネにつながると筆者は考えます。
日本国内では光による新しい通信技術をNTTが開発、普及を狙っているといいます。
また、2nmプロセスのロジック先端半導体量産・製造を目指すラピダスも米国でも拠点を設ける計画があったり、
海外の他社との提携を表明していたり、積極的な動きが見られます。
ネット通信に必要となる情報容量も、それを支える電力容量も拡大傾向に向かいやすい状況の中、
低消費電力かつ高機能性をもった半導体や情報インフラ設備の付加価値はそれなりに生じていくと考えられます。
先端半導体チップは電力効率が着実に上がってきているようです。
開発と環境とがどちらにも良いかたちで進展していくことがより望ましいのではないかと筆者も考えています。