半導体製造関連の動き
(画像、半導体チップ、イメージ)
米商務省は2024年4月8日、TSMCの米アリゾナ州に建設する新しい第3工場に、
日本円で約1兆円の補助金を支給することを発表しました。
この米国の第3工場でTSMCは、
2nmかそれ以下の先端半導体が製造される計画であるようです。
アリゾナ州のTSMCの第2工場では3nm品、並びに2028年をめどに2nm品の先端半導体を製造する予定のようです。
台湾で先行する最先端半導体開発・製造
TSMCは2025年に台湾の工場で2nmプロセスの先端半導体を量産するスケジュールとなっています。
ちなみに、韓国のサムスン電子も2025年に2nmプロセスの先端半導体を量産する計画にもなっています。
さらに、TSMCは2nm品の次世代は1.4nmプロセスルールの最先端半導体の開発を進めるといいます。
日本、熊本のTSMC工場
日本でTSMCが生産する半導体は2024年中に量産が開始される第1工場で22~28nm品や、
12nm~16nm品を生産する予定です。
第2工場では6nm品と12nm品などを生産する計画となっているようです。
さらに、TSMCは熊本に第3工場も新設することを検討しているといいます。
この第3工場では3nm品の生産を検討しているようです。
上記の通り、最先端品は台湾のTSMC自社工場で開発・製造が進み、
その次に米国で先端品の半導体を製造していく計画のようです。
日本で2024年内に熊本の第1工場で製造されるTSMCの半導体はいわゆる成熟品であると考えられます。
ただ、熊本第2工場で生産が計画されている6nm品や、
第3工場で生産が検討されている3nm品などは先端品の部類に入ると考えられます。
半導体関連の日本の素材メーカーなども日本国内に製造拠点・工場を新しく設ける計画もあり、
日本国内でも先端半導体をつくるための供給網も強化されるとも考えられます。
日本の半導体関連メーカーと台湾のTSMCなどとの半導体開発・製造における相乗効果は今後ものづくりで期待されることであるとも考えられます。