再生可能エネルギーへの投資減速

2022年7月執筆現在、再生可能エネルギーが前年比投資微増で減速懸念が生じているようです。
原材料費高騰で風力発電設備や太陽光パネルなどの製造コストが上がっているのが大きな打撃となっています。
風力発電設備の海外の大手も軒並み赤字の業績となっており心配です。
2022年の日本は梅雨明けが早く、6月末ですでに地球温暖化の影響か気温が35度以上の猛暑、40度に達する地域も出ています。
気候危機とそれへの対応を訴える若者の声はもはや無視できないのではないかとも感じられます。
国連のグテーレス事務総長も再生可能エネルギーの導入を世界に訴えています。

日本国内では全産業における設備投資は増額
国内では2022年度に計画されている全産業における設備投資は増額の見通しです。
多くは半導体や脱炭素向けの投資です。
ただ原材料や半導体などの部品・製品が計画通りに調達できるかは不透明で下振れのリスクもあるようです。
中国でのロックダウンなどゼロコロナ政策の影響やロシアによるウクライナ侵攻の影響がじわじわと押し寄せてきています。
半導体不足は自動車産業には大きな問題となっています。
2022年7月現在では半導体不足は少なくとも2024年ごろまでは続くといわれるようになっています。

これから原材料高に伴った製品への価格転嫁が進むことが想定されます。
太陽光パネル事業では撤退を表明するメーカーも出ています。
ガソリン価格や電気料金の高騰は家計に打撃となっています。
気候危機を見据えた再生可能エネルギーの主力電源化は不可避とはいわれているものの逆風が吹いている状況です。
ロシアによるウクライナ侵攻によって国際的なエネルギー安全保障の課題が浮き彫りとなってきています。
LNGや石油などの安定調達とガソリン価格・電気料金高騰への対策をしながら、
気候危機を訴える世界の若者の声にも耳を傾けて、
再生可能エネルギーのさらなる導入と普及へ立ち向かっていく必要があるのではないかと考えます。