先端半導体を取り巻く周辺技術の供給網
日本のジャパンマテリアルが米アリゾナ州のTSMCの新工場に特殊ガスを供給することになることが報じられています。
その特殊ガスとは三フッ化窒素です。
この三フッ化窒素は半導体工場で半導体製造装置に付着するシリコンの処理に使用されます。
日本で製造したこの特殊ガスをアメリカのアリゾナ州のTSMC新工場に輸出します。
三フッ化窒素について
「三フッ化窒素は化学式NF3で表される無機化合物です。
この窒素-フッ素化合物は無色、有毒、無臭、不燃性、助燃性の気体です。
半導体化学でエッチングガスとして使われるため使用は増加傾向にあります。」
(「」、三フッ化窒素 Wikipediaより引用)
ジャパンマテリアルという企業について
「ジャパンマテリアル株式会社(英:JAPAN MATERIAL Co.Ltd.)は三重県三重郡菰野町に本社を置く企業です。
概要
1997年(平成9年)、株式会社東和商工(現・子会社)への半導体関連部品および材料の販売を目的として設立されました。
主力事業は、半導体工場や液晶工場に向けた特殊ガス供給システムの開発・製造・販売や保守管理サービスなどを行うエレクトロニクス関連事業と、
カナダのMatrox社製グラフィックボードなどパソコン関連部品の販売を行っています。」
(「」、ジャパンマテリアル Wikipediaより引用)
半導体製造分野において、素材や加工技術関連などの日本の企業が製造の黒子役として活躍しています。
ジャパンマテリアルが手掛ける特殊ガスもそのうちの1つではないかと考えられます。
ジャパンマテリアルは米国のTSMC新工場への供給以外にも、日本国内の熊本のTSMC新工場には拠点をしっかり設けて供給する体制を組む模様です。
TSMCの半導体工場が日本国内に設置されることを契機として、
半導体製造の前工程から後工程までのあらゆる技術開発の化学反応が期待されます。
拠点の地域では相当の雇用も生まれると考えられます。
台湾だけに集中してきている先端半導体の製造もアメリカや欧州、日本にも供給網を敷こうと注力してくれる傾向であることは、
ものづくりの分野においては大変ありがたく良いチャンスでもあると考えられます。