先端半導体の製造を担う台湾メーカー

(CPU、イメージ画像)

2022年4月中旬、TSMC(台湾積体電路製造)が2022年中に3ナノメートルの先端半導体の量産を始めると報じられました。
また、2ナノメートルの先端半導体の製造準備を年内にも始めるともいいます。
半導体の微細化・高機能化技術において世界最先端を行くTSMCは台湾での製造にさらに注力していく模様です。

先端半導体の生産において台湾がそのおよそ9割の製造シェアを誇っています。
アメリカや日本にもTSMCの製造工場が誘致されると報じられています。
しかし、TSMCは台湾に最先端半導体の製造拠点を設けていくことに注力していくようです。

米インテルもTSMCの超微細化技術で製造される最先端半導体にラブコールを送っているようです。
インテルは独自の半導体の微細化・高機能化設計に挑んでいました。
しかしその間にTSMCはさらなる先端半導体の超微細化・高機能化を実現してきていて、
米AMDアドバンスド・マイクロ・デバイセズのCPUやNVIDIAエヌビディアのGPUなどの受託生産を担ってきています。
(最近では7ナノメートルプロセスのNVIDIAのGPUをサムスンが受託製造するようになっているようです。)
米アップルiPhone13に搭載されている先端半導体もTSMCの5ナノ品です。
2022年内にTSMCの3ナノ品の量産が始まるということでiPhoneの次世代品搭載向けの先端半導体の製造を担う方向で進むかもしれません。

PCやスマホだけではなく、自動車においても半導体製品の不足が取り沙汰されています。
必ずしも超微細化された半導体だけではなく汎用的な半導体製品も不足が懸念されます。
自動車のEV化は確実視されています。
EV化は半導体製品・部品がより集積したものが製造されるということにもなってきています。
また別の視点では自動車に関する環境問題に配慮した先進的な規制やルールづくりで先行する欧米のトレンドに日本のクルマメーカーもついていく必要がありそうです。
先端半導体の製造の進化はまだ続いています。
微細化かつ高機能化、省エネ化された先端半導体の存在は世界のものづくりの中でより重要な位置を占めていくと考えられます。