バイオ素材や成分を見出す


(画像、イメージ、ミノムシ)

筆者は興和の三次元マスクがお気に入りで、仕事前にコンビニで購入して装着しています。
このマスクを使っていると耳に大きな負荷がかからないので、楽で重宝しています。
その興和は「ミノムシの糸」を産業化できる技術開発に成功したと2018年12月発表し、報じられました。
興和によると、ミノムシの糸はタンパク質から構成されているシルク繊維であるといいます。
この発見と開発の意義は大きいと筆者は感じました。

欧州を中心に最近になって自然環境に残ったプラスチックごみがもたらす環境への影響を憂慮し、プラスチック代替品の導入に動き始めている店舗や企業が現れてきています。
天然由来・生物由来のバイオ素材は、石油資源を使って製造されるものへの代替としてこれから注目されるのではないかと考えられます。
興和のこのミノムシの糸は天然の生物由来の繊維素材として、将来的には活躍するかもしれません。
具体的には産業化・量産は実際にどうなっていくのかは筆者には今のところわかりませんが、自然界にある生物に悪影響が少ない資源や素材にはこれから光が当てられそうです。

自然界に豊富にある資源や成分で暮らしの営みに使う素材たちを環境に良いように工夫し変えていくことは直近の新しいイノベーションであると考えられます。
プラスチックを分解可能にしていく研究も同時に重要であるとも筆者は考えます。
最近では石灰石からできるLIMEXという素材や、2018年12月にはホテルで木製ストローが導入されるなどのニュースが報じられています。
ちなみに木製ストローはプラスチックストローの10倍の値段がするのだそうです。
現実的には産業化・量産には、価格もある程度安くないと普及は難しいです。
プラスチックごみや資源を自然界で成分を分解可能にすることは素材や資源の研究にとって大きなテーマであると考えます。

他にも生物由来の化学成分も貴重な発見がなされています。
例えば日本国内の土壌細菌からポリエチレンテレフタレートを分解する酵素が発見されたり、プロトピック軟膏など皮膚のアトピーや炎症を抑える効果のある成分も日本国内の土壌細菌から発見されたりしています。
こうした自然界の中から有用な成分が見出されることも貴重です。

バイオ素材やバイオ成分の研究はホットな研究分野の1つではないかと考えられます。