トヨタ自動車車載用電池で提携

トヨタ自動車は2019年6月上旬、CATL、BYD、パナソニック、東芝、GSユアサなどと
車載向け電池の生産で提携していくことを発表しました。
CATLは中国の最大の電池メーカーで、BYDも同じく中国の電気自動車を生産・開発しているメーカーです。
トヨタ自動車はパナソニックと2020年にも電気自動車向けの電池の開発をする新会社を設立することを表明しています。
今回の提携に踏み切るに至ったのには、電気自動車の生産拡大ペースと規模を5年も前倒しする目標を掲げたためのようです。
東芝やGSユアサなども含めて、複数社から電池生産の協力を得ることにしたトヨタ自動車は、
中国での電気自動車市場を見据えています。

中国は新車販売における環境規模も厳しく整備され、世界最大の自動車市場といわれています。
複雑な経済環境を抱えている大手メーカーが考え抜いた上で上記のような発表をしていると考えられます。
自動車の環境規制についてはEUの主要国や日本でも厳しくなってきています。
生産のための資源の確保と環境規制への対応、
経済状況への対応と自動車メーカーにとっては複雑で難しい選択を迫られています。

経済の考え方には、自分の得意なことを交換しあうことがお互いの生産性を上げるという理論があるそうです。
トヨタ自動車はクルマの製造の分野で得意な技術や製品を出し合う環境にして、
電気自動車、次世代の自動車生産・製造の市場を成熟化させたい意向を表明しています。
トヨタ自動車の2019年6月上旬の会見を見ながら、筆者はふと経済学の理論についての知人からのアドバイスを思い出しました。

トヨタは小型EVをダイハツ・スズキと共同開発することや、
SUVのEV技術でスバルと共同開発することも同じく6月上旬に発表しています。
電池生産の協業によって、考えてみると電池メーカーとのつながりを通じて、
より日本の大手クルマメーカーがつながりあって見えてきます。
日本の経済産業省と国土交通省のクルマをめぐる燃費規制・環境規制が厳しい目標であることが報じられ翌日に、
その対策や影響もあってか、クルマの大手など日本のメーカーが積極的な協業方針を打ち出しています。
クルマの世界の変化は今もめまぐるしい様相となってきているようです。