トヨタ、アメリカに車載用電池の新工場
2021年10月、トヨタ自動車はアメリカに車載向け電池の新工場を新設すると発表しました。
2025年の稼働を予定しています。
電池は電気自動車の要となると考えられます。
最初はHVハイブリッド車搭載用の車載用電池の生産から着手するといわれています。
将来的には電気自動車向けの車載用電池の生産に臨んでいくと考えられます。
リチウムイオン電池について
リチウムイオン電池の蓄電池(二次電池)は正極にコバルト酸リチウム、負極にカーボンを備えるのが一般的です。
このリチウムイオン電池に使われるリチウムやコバルト(希少金属)は価格が高騰しています。
これからの電気自動車のトレンドから巨大な需要が見込まれ、希少金属を含め資源の安定調達がメーカーの課題となっています。
電池メーカーはコバルトなどを使用しない仕様の電池の開発をしたりしています。
アメリカでは半導体世界最大手TSMCが新工場を新設する方向で調整が進んでいます。
半導体は産業のコメと言われていましたが、いまや心臓、頭脳であるなどと言われるようになってきています。
半導体は水平分業型の生産が続いています。
トヨタ自動車の車載用電池はアメリカでは内製の製品を製造する方針のようです。
現在では半導体の生産状況がクルマメーカーの生産スケジュールに密接に関わってくるようになってきました。
トヨタの場合は東南アジアでの部品供給網の停滞が減産スケジュールの主要因となっています。
しかし、クルマメーカーの多くは半導体の需給ひっ迫によっての減産スケジュールに追い込まれているケースが目立っています。
電気自動車に関しては電池と半導体は重要なカギとなっていくと考えられます。
燃料は海外からの調達が主流ですが、再生可能エネルギーの導入・普及が進んでいる地域から電気・電力は地産地消に進化していくことが予測されます。
自動車も電力源の状況次第で電気自動車の生産量の結果に関わってくると考えられます。
ものづくりには電力の再エネ化の課題が山積しています。
世界的なメーカーが再エネ化を進めている、そしてサプライヤー側にも再エネ化が迫られていくのではないかと考えられます。
工場の稼働の電力源をめぐる現代の課題から、ものづくりは大きな変革期を迎えているように感じます。