クルマと半導体、そして規制について
自動車部品の再編成
電気自動車製造を主力化していくにあたって、自動車部品の製造の再編が始まっています。
デンソーなどはエンジン仕様車で採用されてきた技術のうち、
電気自動車製造において使われないエンジン仕様車の技術の売却も進めていくことを表明しています。
電気自動車の新車製造・販売は、中国や北米で加速すると考えられます。
電気自動車の関連製品に関しては、中国のメーカーの存在・シェアが大きいです。
日本の自動車関連の製造企業も中国に生産工場を設けているところもあるようです。
昨今では、半導体の先端品をめぐる対中国への米国の厳しい規制があります。
先端半導体とは10nm、5nmなど超微細化された高速演算処理を可能とする半導体のことを指すものであると考えられます。
先端半導体の製造を担っているのは台湾や韓国の大手製造メーカーです。
人のあらゆる仕事に欠かせないスマホやPCや機械・機器の頭脳を担うのが先端半導体です。
筆者は詳しいわけではないですが先端半導体技術を応用して軍事転用されるリスクを危険視しているのが、
米国の専門家の方々の見方ではないかと考えられます。
ただ自動車、電気自動車製造に関しては、非先端品のパワー半導体などは現段階では規制の対象とはなっていない模様です。
米テスラのイーロン・マスク氏も中国を訪問したりしており、
中国市場においても電気自動車の開発・製造に注力していく方針のようです。
電気自動車の開発・製造に関しては、普及が一番加速している中国市場と、
インフレ抑制法で北米で電気自動車製造・販売優遇をしていく米市場が近い将来の電気自動車を担っていくと考えられます。
日本ではまだ電池交換式商用EVの開発・利用や軽EVなどの販売が始まったところです。
日本のクルマメーカーの電気自動車の本格的量産はまだ始まっていません。
その準備段階といった感じが2023年9月上旬執筆時点での現状です。
トヨタ自動車は2030年に350万台の量産を果たすという目標を設定しています。
目まぐるしい変化に対応することができるか注目です。