カーボンナノチューブ

カーボンナノチューブとは
「カーボンナノチューブ(英語でcarbon nanotube、略称CNT)は、
炭素によって作られる六員環ネットワーク(グラフェンシート)が単層あるいは多層の同軸管状になった物質です。
炭素の同素体で、フラーレンの一種に分類されることもあります。
単層のものをシングルウォールナノチューブ(SWNT)、多層のものをマルチウォールナノチューブ(MWNT)といいます。
特に二層のものはダブルウォールナノチューブ(DWNT)とも呼ばれます。」
(「」 カーボンナノチューブ Wikipediaより引用)

カーボンナノチューブの発見
カーボンナノチューブは1991年NECに当時在籍していた現名城大学教授、飯島澄男教授が発見しています。
軽く、そして強い特性や導電性などの機能が発見されました。
構造としては1985年に炭素原子が球状につながった構造であるフラーレンと呼ばれる構造がまず発見されます。
そして1991年に飯島澄男氏がカーボンナノチューブを発見します。
2004年には新しい構造であるシート状につながった構造のグラフェンの分離に成功しています。

アメリカ・中国で進行しているカーボンナノチューブに関する研究・開発
現在の半導体はシリコンウェハーが主材料になっています。
ただ半導体は低消費電力化・高機能化・そして何より微細化が進行しています。
現在の既存の材料ではさらなる半導体のエレクトロニクスの技術進化が難しくなるのではないかという分析から、
さらなる半導体の機能進化のための次世代の素材に関する研究に期待が高まっています。

現在最新の先端技術で最小5nmナノメートルの半導体のプロセスルールの設計の開発・製造が進行していると言われています。
従来まではシリコンを材料とする半導体が最適とされていた分析が、
時間の経過と技術進化によってそれだけではないさらに微細なプロセス設計に耐えうる素材に対する期待を高めている専門家がいます。
そのうちの1つとして1991年に発見されたカーボンナノチューブが素材として注目されています。
導電性をもつカーボンナノチューブと半導体になるカーボンナノチューブが確実につくり分けられ、
半導体エレクトロニクスの最新の微細化に対応し得る素材として製造技術が進歩すれば、
それは次世代の半導体の材料の選択肢の1つとして存在感が高まってくるかもしれません。