テスラ・パナソニック、アメリカの電池工場への投資を見送る
テスラ・パナソニックの電池生産について
テスラとパナソニックはアメリカ・ネバダ州にEV電池製造工場ギガファクトリー1を稼働させています。
このギガファクトリー1は世界最大規模のリチウムイオン電池生産工場です。
この工場でEV電気自動車搭載向けの円筒系のリチウムイオン電池を2社で協力して生産をしています。
2019年4月にテスラとパナソニックはEV電気自動車の販売が振るわない状況をみて、生産を拡張していく計画であったEV電気自動車搭載用の円筒系のリチウムイオン電池の生産強化への追加の投資を見送ることを表明しました。
筆者の印象としては投資の見送り自体は、販売成績の実態に合わせようというスタンスであるのではないかと見受けられ、あまりネガティブな印象はないです。
パナソニックはトヨタとも電池開発で協力
パナソニックはトヨタ自動車とも電池開発・製造の新会社を設立するなど協力しています。
2019年4月執筆現在のところ、ハイブリッド車搭載向けの角形のリチウムイオン電池を主にパナソニックはトヨタに供給しています。
電池の開発は全固体電池と呼ばれる電池の開発が進行しています。
電池の開発については、新しい技術や規格がトヨタとパナソニックが設立した新会社から生まれるかもしれません。
中国市場を見据える電気自動車・電池
EV電気自動車市場は中国が最大の市場と見込まれているといわれています。
テスラもパナソニックも中国のEV電気自動車市場を見据えています。
電池に限ってみると、長期的には全固体電池など車載用の電池の仕様が新世代に転換される可能性もあると見られます。
そう考えてみると、従来のリチウムイオン電池だけの生産にすべてをかけることを見送ったという側面もあるかもしれません。
パナソニックとしてはトヨタと協力して電池仕様の開発を詰めていって、その新世代の電池で中国の市場にも向かっていくほうが賢明かもしれません。
新聞を読んでいると、世界で自社の自動車を量産し販売することの難しさを改めて意識します。
日本の大手自動車メーカーは、トヨタやホンダなどが環境対応の性能、量産規模、販売規模いずれも素晴らしいです。
自動車のトレンドは環境対応の性能・仕様、EV電気自動車へのシフトが進もうとしています。
欧州や中国で先行すると考えられるこの流れの中で、電気自動車・環境対応の自動車はこれからどうなっていくのか注目です。