セラミックスメーカーが固体酸化物形燃料電池分野で協力

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ノリタケカンパニーリミテッド、TOTO、日本ガイシ、日本特殊陶業は2月4日にセラミックスを使用した固体酸化物形燃料電池の開発や製造、販売を手掛ける共同出資会社を設立することで基本合意したと発表しました。

セラミックスを専門的に扱う4社はもともと森村グループ、森村組などと呼ばれていた企業集団に在った会社です。
セラミックスを専門的に扱う各社は、それぞれ独自の製品とブランドを創造し、メーカーとしての道を開拓し続けています。
4社の現在の社長同士は仲がよく意見交換も交わしたりしている親しい間柄のようです。
各社今後の自動車の電動化にはじまる変化を見据えてこれからの生き残り製品を打ち出す新しい1手を求めているのではないかと考えられます。

固体酸化物形燃料電池について
「固体酸化物形燃料電池とは、高温の固体電解質を用いた燃料電池です。
この固体酸化物形燃料電池は英語でSOFCと呼ばれています。
すべてセラミックス素材でこの燃料電池は構成されるのが通例であるといわれています。
2009年には日本ガイシが独自の構造のSOFCを開発し、世界最高レベルの63%の発電効率(LHV)と高い燃料利用率を達成したと発表しています。」
(「」、固体酸化物形燃料電池 Wikipediaより引用)

4社の開発する固体酸化物形燃料電池は空気中の酸素と水素などの燃料を反応させて発電をする燃料電池です。
4社が設立する新会社は日本特殊陶業の小牧工場(愛知県小牧市)内に事業部所を設置するそうです。
Wikipediaによると燃料電池の形態では最も高温(700~1000℃)で稼働する、単独の発電装置としては最も発電効率が良い(45~65%)とされています。

筆者は登り窯で陶磁器を薪をくべて800~1200℃以上の高温にして焼成するのを手伝ったことがあります。
陶土や磁器の材料となる粒子の細かい土はこんな高温に耐えることができるのかと驚きました。

セラミックスとは
「セラミックスとは、狭義には陶磁器を指しますが、広義では窯業製品の総称として用いられる語です。
無機物を加熱処理し、焼き固めた焼結体を指します。」
(「」、セラミックス Wikipediaより引用)

700~1000℃で稼働するとされている燃料電池の一種、固体酸化物形燃料電池は確かにセラミックスが素材としては非常に向いているのではないかと考えます。
4社はSOFCの量産化に向けた開発を加速させるのが今回の新会社設立の主たる目的のようです。
さまざまな電池をめぐる技術の模索は現在進行形の重要な開発・開拓分野となっていると改めて感じている次第です。