攪拌機の羽根車は、液体や固体の混合、攪拌、分散などのプロセスで重要な役割を果たします。羽根車は、撹拌槽内の物質を効率的に循環させ、均一な混合を促進するための装置です。羽根車の形状や設計は、撹拌する物質の特性や目的に応じてさまざまです。
主な羽根車の種類
1.タービン型羽根車
・一般的な撹拌に使用され、羽根がタンク内の液体を水平・垂直方向に動かすため、均一な混合が得られます。
例: 平羽根タービン、傾斜羽根タービン
2.プロペラ型羽根車
・高速で液体を撹拌するのに適しています。プロペラ型は通常、低粘度の液体に適しており、強い循環を作り出します。
3.パドル型羽根車
・低速で回転し、主に高粘度の液体やスラリー(液体と固体の混合物)に使用されます。
・流れを作るよりも、液体を穏やかに混ぜ合わせるのが特徴です。
4.アンカー型羽根車
・タンクの内側の壁に沿って混合し、非常に粘度の高い材料を撹拌するのに適しています。タンク内壁の物質を効率的に取り込み、固まりを防ぎます。
5.ヘリカルリボン型羽根車
・粘度の高い材料やスラリーを混合する際に使用されるもので、連続したらせん状の羽根が特徴です。
羽根車の選定基準
羽根車を選ぶ際には、以下のような点を考慮します。
・液体の粘度: 低粘度の場合は高速で撹拌できるプロペラ型、高粘度の場合は低速で回転するパドル型やアンカー型が適しています。
・撹拌の目的: 混合、分散、溶解、反応促進など、プロセスの目的によって羽根車の形状が変わります。
・撹拌の強度: タンクのサイズや内容物の量に応じた強度が必要です。
羽根車は、撹拌プロセスの効率を大きく左右するため、目的に合ったものを選定することが重要です。