鉄道車両の動力伝達装置は、エンジンやモーターなどの動力源から車輪に動力を伝えるための装置です。一般的に、鉄道車両における動力伝達には以下のような種類があります。
電気式動力伝達:
・電気機関車や電車に使われます。エンジンが発電機を回して電気を作り、その電気を使ってモーターを駆動し、車輪に動力を伝えます。
・特徴: トルクをスムーズに制御できるため、高速運転や加減速が得意です。
機械式動力伝達:
・主に古い形式のディーゼル機関車や小型の作業用車両で使われます。エンジンの回転力を直接歯車やクラッチを介して車輪に伝えます。
・特徴: 構造がシンプルで効率が良いが、高速運転には向いていないことが多いです。
液体式動力伝達:
・液体式変速機を使ってエンジンの動力を車輪に伝えます。主にディーゼル機関車や一部の特殊車両に使われます。
・特徴: トルクコンバータにより、エンジンの回転力を効率的に伝達し、スムーズな変速が可能です。
ハイブリッド式動力伝達:
・最近の鉄道車両では、エンジンと電動機の両方を組み合わせたハイブリッドシステムが使われることがあります。エンジンで発電し、その電力を使ってモーターを駆動させる方式です。
・特徴: 燃費性能が良く、環境への影響が少ないです。
これらの動力伝達装置は、それぞれの車両の運用目的や性能要件に応じて使い分けられています。