2023年は半導体サイクルの変わり目・節目となるか
半導体大手の多くが2023年1~3月減収になると報じられています。
ですが多くは2023年前半もしくは上半期に底入れをし、後半には市況は改善するとの見通しのようです。
日本ではコロナ禍からの回復で若干の景気回復が見込めるとの識者の声もあります。
しかし、一方で米国などの経済の見通しはあまり良いわけではないとも言われています。
2023年3月執筆現在、半導体関連では電気自動車、自動車の電動化への変革・電気自動車搭載半導体への投資が明るいニュースであるようです。
また、2023年は人工知能AIの製造メーカーによる利活用が際立っています。
一般ユーザー向けのChatGPTだけではなく、大手の製造メーカーでも企画・開発向けのAIの活用が始まっています。
AIは2010年代前半から注目されてきています。
2023年はそれが実用段階までレベルが上がってきていることを示しているとも考えられます。
ただ、ChatGPTの利用の場合は、あくまでもAIが情報のたたき台を示すのであって、人が最終的に情報の裏打ち・検証や内容を最終判断する必要性にも言及しています。
AIは助手席で情報を示し、判断と実行は運転を担う人が行うというものがChatGPT活用の基本的なスタンスであるようです。
半導体大手の経営者の中には、AI人工知能の普及を目的とした種々の投資が見込めると予測する人もいる模様です。
創薬や新素材・材料、化学などではAIの本格的な実用が米国のメーカーなどで始まっています。
また、他にも先端ロジック(演算)半導体が2023年中に3nmプロセスの製品がリリースされると評判です。
米アップル社が自社設計するTSMC製のM3チップがそれに当たると見込まれています。
他社で追随が難しくなってきている先端ロジック半導体の超微細化は次のシリコンサイクルのチャンスをとらえるには欠かせない製造技術でもあるようです。
処理速度・性能の向上と低消費電力化は今後の脱炭素のトレンドとも相まって、スマホやパソコンの買い替え需要を掘り起こしていく貴重な原資となっていくかもしれません。