重要度を増していくEV向け電池と半導体

ホンダが米国でEV向けの車載電池工場を新設
2022年8月29日、ホンダがLGエネルギーソリューションズと米国でEV搭載用の電池工場を新設することを発表しました。
韓国のLGエネルギーソリューションズは世界シェアが中国CATLに次ぐ2位の電池メーカーです。
ホンダはCATL、LGエネルギーソリューションズと提携しています。

今後も重要度を増していく電池と半導体
車載電池は現在もリチウムイオン電池が主流となっています。
クルマの電気自動車化に伴って、車載用の電池と半導体の重要度が増していくと考えられます。
日本ではパワー半導体に製造の強みがあると言われています。
パワー半導体は電気自動車の省エネ化に役立つと言われています。
車載用電池では日本ではパナソニックが世界シェア3位となっています。
トヨタ、テスラとパナソニックは電池製造で提携しています。
米国はEV搭載用の電池と先端半導体の国内での生産誘致に注力しています。
中国との関係の懸念からリスク分散化のために韓国の大手LGと提携して米国内でEV向け車載電池の生産を加速させようとする動きがあるようです。
電池と半導体に関して、米国の経済安全保障面での対応で、日本のメーカーにも大きな影響を与える可能性もあるかもしれません。

ホンダは2040年までにすべての新車製造を電気自動車と燃料電池車とする脱炭素化の目標を設定しています。
米国のカリフォルニア州では2035年までにすべての新車販売を電気自動車化していく規制案が可決しました。
電気自動車化のトレンドは加速していくと考えられます。

産業において、気候危機という環境問題への対応が改めて急務となってきています。
そんな中ロシアへの欧州の制裁の関係上、天然ガスの供給のエネルギーリスクから原子力や石炭火力需要が再燃しています。
環境問題の解決へ向けた取り組み上、それに逆行する事態となっています。
脱炭素化であらゆる製品の電気への依存が高まると考えられます。
半導体製品の低消費電力化と、かつ高機能化の開発トレンドは電気を大切に使う上でも意義は増していくと考えられます。