変貌する在庫のあり方と今後の自動車に欠かせないエネルギー革命

(画像、再生可能エネルギー、イメージ)

2022年、中国の上海などの地域でゼロコロナ政策によるロックダウンが起こりました。
これによって日本のクルマなどの製造メーカーも生産スケジュールの変更の対応に迫られることもあったようです。
コロナ危機以前はクルマなどの製造メーカーやその系列会社はジャストインタイム生産システムの在庫の持ち方をしていました。
Wikipediaによるとジャストインタイム生産システムは、生産過程において、
各工程に必要なものを、必要な時に、必要な量だけ供給することで在庫(あるいは経費)を徹底的に減らして生産活動を行う技術体系(生産技術)のことをいいます。

しかし、コロナ危機を教訓に多くの製造メーカーがジャストインタイム生産システムから、
供給リスクをいかに想定して在庫の持ち方の対応を検討する生産システムに変貌してきているといいます。

半導体不足の基調は2023年までは続くかもしれないとの見通しの声が多いようです。
しかし、2022年中には若干のめどがついてきて次第に落ち着いていくのではないかとも見方を示す専門家もいるようです。
危機が起きた時に供給リスクの最悪の事態を想定して、在庫を積んでおくことも大規模な感染症流行などの有事には必要となるようです。

半導体不足への懸念が強い足元の直近の生産状況については予断を許さない状況ではあるといえます。
しかし、トヨタ自動車の業績は何とか好況を維持しています。
2022年6月中旬の株主総会でも2025年にはトヨタ自動車が自社開発している「アリーン」を市場に投入する計画を表明しています。
トヨタ自動車はこれからも燃料、エネルギーの生産の仕方によって地域ごとに最適な仕様のクルマを提案していくという自動車生産の全方位戦略は変わらないようです。
場合によっては多くの国と地域では燃料は何で電力が何で賄われているのか今後をよく見極めてクルマの仕様を選ぶ必要もありそうです。

電気自動車に欠かせない電気については従来、貯めておくことが難しい存在であったことが指摘されています。
実際に日本国内でも九州地域で太陽光エネルギーが制限されその余剰電力が利用できなかった事例もあります。
電力供給は発電と消費の需給量がかみ合わさっている必要があり、そこに難しさがあると考えます。
ですが他のアプローチとして水素やアンモニアなどの次世代燃料に改質して貯めておき、それを必要な時にまた使うことなどもこれから研究開発が進んでいくと考えられます。
また電気自体も優れた蓄電池を活用したり、車載用電池を再利用した蓄電装置を設置などして電気を貯めて賢く使う体制も創意工夫されていくことも考えられます。