CADモデリング
3次元CAD(コンピュータ支援設計)は、設計者が製品の設計を3次元で視覚化し、操作するためのツールです。
3次元CADモデリングの基本プロセス
- スケッチ:
- 2次元平面上で基本的な形状を描きます。これが後の3次元モデルの基礎になります。
- 線、円、長方形などの基本的な図形を使います。
- フィーチャー操作:
- スケッチを押し出し、回転、スウィープ、ロフトなどの操作を行って3次元形状に変換します。
- 押し出し: スケッチを垂直方向に伸ばします。
- 回転: スケッチを回転軸に沿って回転させます。
- スウィープ: スケッチを他の形状に沿って引き伸ばします。
- ロフト: 複数のスケッチを滑らかに結びつけます。
- 拘束と寸法:
- モデルに寸法や幾何学的な拘束を追加して、形状やサイズを制御します。
- 拘束には平行、垂直、一致、対称などがあります。
- 組み立て:
- 複数の部品を組み合わせてアセンブリを作成します。
- 部品間の位置関係を定義するために拘束を使用します。
- レンダリングとシミュレーション:
- モデルの外観をリアルに表示するためにレンダリングを行います。
- 機械的な動作や負荷に対する応答を確認するためにシミュレーションを実行します。
使用する主なソフトウェア
- AutoCAD: 主に2次元設計に強みがありますが、3次元モデリングも可能です。
- SolidWorks: パラメトリック設計に優れており、広範囲なフィーチャー操作が可能です。
- Fusion 360: クラウドベースの3次元CAD/CAMツールで、モデリングからシミュレーション、製造まで一貫して行えます。
- CATIA: 航空宇宙産業や自動車産業などで広く使われる高機能なCADソフトウェアです。
モデリングのコツ
- 寸法と拘束を活用: モデルが意図通りに動作し、正確であることを保証するために重要です。
- フィーチャーベースのアプローチ: 複雑な形状はシンプルなフィーチャーから始めて、段階的に構築します。
- コンポーネントの再利用: 共通の部品やフィーチャーは再利用して作業効率を向上させます。
3次元CADモデリングは設計の視覚化とシミュレーションを強力にサポートし、製品開発の効率と精度を大幅に向上させます。
<リバーエンジニアリングのCADモデリング>
3Dスキャンで採取した点群データからポリゴンデータ作成、ポリゴンデータから3Dモデリングによる形状の作成は基本となる4つの作成方法の組み合わせでリバースモデル作成します。
<押し出し> 3Dスキャンで採取したデータから2Dの断面形状を抽出し、ラインを押し出すことにより、垂直な体積のある形状を作成できます。例えば、円を押し出せば、ボスやリブができます。
<回 転> 3Dスキャンで採取したデータから2Dの断面形状を指定した軸を中心として回転させることで形状を作成できます。例えば、円を直径を軸に回転させることで、球にすることができます。車輪、ファンなどのなどの回転体のモデリングに利用します。
<スイープ> 3Dスキャンで採取したデータから抽出した平面に描かれた図形をある軌跡に沿って移動して立体化します。
<ロフト> 3Dスキャンで採取した断面ラインに描かれたスケッチを次の断面スケッチへと 繋いでモデリングを行うのに用いられます。接続部を滑らかに接続することができるため、デザインを伴う形状作成などにも利用されます。