熊本にTSMC新工場

台湾のTSMCが熊本にソニーと共同で半導体の新工場を建設することが報じられました。
8000億円ほどの投資となる模様です。
多くは産業機器や車載向け半導体を製造するようです。
この熊本の新工場で生産される半導体は22~28nmであるようです。
スマホの最先端半導体は5nmや7nmなどで数nmの超微細化の最先端技術です。

熊本新工場の建設の意義については、20台nmの自動車用の半導体の増産に資するということのようです。
自動車向け半導体は現在需給がひっ迫をしている状況です。
クルマメーカーの大手が存在する日本で車載向け半導体の需要に応えていく生産となると考えられます。
またソニーとの連携については、画像データを処理する演算用半導体をTSMCが生産を委託されているとして、
熊本の新工場でその演算用半導体が生産されることになるのではないかと言われています。

日本政府は半導体を経済安全保障上の重要な存在としており、
TSMCの熊本新工場について8000億円の約半分にあたる4000億円ほどの補助金で支援するとも言われています。

アメリカにも工場誘致が決まると言われているTSMCの半導体工場。
アメリカには7nmの半導体が生産されるとも言われています。
TSMCは半導体プロセスルールの超微細化においてアメリカのIntelが数兆円かけても追いつけなかった開発技術を持っていると言われます。
Intelの今後についてはTSMCと受託生産で連携するとされており、今後もパソコンなどのCPU、先端半導体についてはこれからの流れに要注目となっています。
身近なところでは、家電量販店のノートPCにIntelだけではなくAMD製のCPUやGPUを搭載させた新製品も売れており、こうしたCPUやGPUのトレンドも注目です。
クルマだけではなくCPUなど演算用半導体の世界の生産地図も少しずつ変わろうとしています。
在庫を抱え込まないかたちでジャストインタイムで必要なところに必要なだけの半導体製品をおさめる必要もあり、そのかじ取りは難しいと考えられます。