鋳造部品

<例>鋳造部品の3dスキャン


鋳造部品とは、金属や合金を溶かして型に流し込み、冷却して固めることで作られる部品を指します。鋳造は、複雑な形状の部品を一度に成形できるため、さまざまな工業分野で利用されています。主に以下のような特徴や工程があります。

1. 鋳造の工程

● 型作り: まず、製品の形状を再現するための型を作ります。型は通常、砂型、金型、あるいはシェル型などが用いられます。

● 溶解: 金属材料を炉で溶かし、液体状にします。溶かす材料としては鉄、アルミニウム、銅、マグネシウム、亜鉛などが使われます。

● 注湯: 溶かした金属を型に流し込みます。この作業を「注湯」と言います。

● 冷却・固化: 金属が型の中で冷却され、固まります。

● 型からの取り出し: 冷却が終わると、型から鋳造された部品を取り出します。

2. 鋳造部品の特徴

● 複雑な形状が可能: 鋳造によって、他の加工方法では難しい複雑な形状の部品を作ることができます。

● 大量生産が可能: 一度型を作成すれば、同じ形状の部品を大量に製造できます。

● 素材の選択肢が豊富: 鋳造では、鉄鋼、非鉄金属(アルミニウム、銅、亜鉛など)を幅広く利用できます。

● コスト効率: 特に大量生産時には、他の加工方法よりもコストが低くなることがあります。

3. 鋳造法の種類

● 砂型鋳造: 一般的な鋳造法で、砂を使って型を作り、溶融金属を注入します。コストが低く、複雑な形状も可能です。

● 金型鋳造: 金属製の型を使用する方法で、高精度で大量生産に向いていますが、初期投資が高くなります。

● シェルモールド鋳造: 薄い型を使用して、より細かい精度の部品を製造できます。

● ダイカスト: 高圧で金属を型に注入する方法で、薄肉で高精度な製品に向いています。

4. 鋳造部品の使用例

自動車エンジン部品、トランスミッションケース

船舶用エンジン部品、プロペラ

産業機械の部品

電気機器の筐体

建築用金物

鋳造技術は長い歴史があり、現代でも多くの工業分野で重要な役割を果たしています。

3dスキャン事例