【電気機器のシャシー】
電気機器のシャシー(chassis)は、機器の内部部品を支える構造体のことを指します。シャシーは、電気的および機械的な役割を持ち、設計や使用目的によって形状や素材が異なります。
以下は、電気機器のシャシーに関する主なポイントです:
1. 主な役割
・構造の支持:
電気部品や回路基板を取り付けるための基盤として機能します。
・放熱:
金属製のシャシーは、部品からの熱を効率的に逃がす役割を果たします。
・保護:
機械的衝撃や振動から内部部品を守ります。
・電気的接地:
金属製シャシーはアース(接地)としても機能し、ノイズの除去や安全性を向上させます。
2. 素材
・金属(アルミ、スチール)
頑丈で耐久性があり、放熱や接地に優れています。
放熱性が必要な機器(パワーアンプなど)によく使用されます。
・プラスチック
軽量で絶縁性があり、コストを抑えられます。
電気絶縁が重要なデバイスに適していますが、放熱性は劣ります。
・複合材料
特殊な用途や高い耐久性が必要な場合に使用されることがあります。
3. 設計上の考慮点
・冷却:
シャシーに通気孔やヒートシンクを設けることで、内部の熱を効率的に逃がすことができます。
・電磁シールド:
金属製シャシーは外部からの電磁干渉(EMI)を遮蔽する役割もあります。
・強度と軽量化:
移動型の機器では軽量性が重要で、必要な強度を確保しつつ軽量な素材を選びます。
4. 用途の例
・家電製品(冷蔵庫、テレビ)
・コンピュータやサーバーラック
・音響機器(アンプ、スピーカー)
・車載用電子機器
シャシーの設計は、製品の信頼性や性能に大きく影響するため、用途や環境に合わせた選定が非常に重要です。