治療用装具は、けがや病気、障害などで身体の機能に制限がある患者の身体機能を補助、サポートするために使用される装具のことです。装具は治療やリハビリテーションの一環として使用され、痛みの軽減、可動域の維持、関節や骨の固定、姿勢や歩行の改善などを目的とします。
治療用装具の種類
1.矯正装具: 骨や関節の変形を矯正し、正しい姿勢や動作を促す装具です。たとえば、脊柱側弯症に対する背中用装具(コルセット)などがあります。
2.固定装具: 骨折や脱臼の際、関節や骨の動きを制限し、治癒を促進するために使用されます。ギプスやシーネが例として挙げられます。
3.支持装具: 歩行や日常動作をサポートするために使用されます。膝や足首のブレース、義足、義手などが含まれます。
4.リハビリ用装具: リハビリテーションの過程で筋力の回復や運動の練習を助けるために使用される装具です。たとえば、リハビリ用のスプリント(装具)などがあります。
5.疼痛軽減装具: 慢性の痛みを和らげるために使われる装具で、サポーターやコルセットなどが含まれます。
治療用装具の使用例
・骨折の治療: ギプスやシーネは骨を正しい位置に保ち、治癒を促します。
・関節のサポート: 変形性関節症や靭帯損傷などでは、関節を安定させるブレースを使用することがあります。
・脊柱側弯症: 背中用のコルセットで背骨をサポートし、矯正することがあります。
・歩行の補助: 脳卒中後や神経疾患の影響で歩行が困難な患者には、膝や足首のブレースが使用されます。
装具の作成とフィッティング
治療用装具は医師や理学療法士、装具士によって設計され、患者の体に合わせてカスタマイズされます。装具は患者の状態に応じて、素材や形状が異なるため、個別に調整されることが重要です。