木型(きがた)は、木材を用いて作られる型で、主に工業や伝統工芸などの分野で使用されます。木型にはいくつかの種類があり、それぞれの用途や目的に応じて使い分けられます。以下に主な木型の種類を紹介します:
鋳造用木型
・用途:鋳物製品を作る際に砂型を作成するための木型。
・特徴:
鋳物の形状を正確に再現するため、設計図に基づいて製作。
木材の耐久性が必要で、一般的には硬い木材(楢やブナ)が使用される。
・例:自動車部品、機械部品、工芸品など。
工芸・伝統工芸用木型
・用途:伝統工芸品や食品などの製作。
・特徴:
製品に独特の形や模様を与える。
手彫りで作られることが多く、職人の技術が求められる。
・例:
和菓子の木型(落雁や金平糖など)。
漆器や陶器の成型用木型。
靴木型(ラスト)
・用途:靴を製作する際に使用する木型。
・特徴:
足の形を再現した形状。
靴のデザインや機能性に影響を与える。
船舶用木型
・用途:船やボートの部品や形状を作るための木型。
・特徴:
大型で耐久性が必要。
特殊な曲面を作る技術が必要。
・例:船体や甲板部分の鋳造用型。
プロトタイプ用木型
・用途:製品の試作品やデザイン検証用。
・特徴:
簡易的で迅速に作れる。
材質より形状確認が重視される場合が多い。
・例:家電製品の外装モデル、工業製品のデザインモデル。
木型の選び方のポイント
・用途:何を作るための型か。
・素材:耐久性や加工性を考慮した木材の選定。
・サイズと精度:製品の完成形に合わせた設計が必要。
木型は、用途に応じた専門的な技術や知識が必要な重要な道具です。